低栄養や脱水が予防可能

歯周病など口腔内トラブルの減少にも繋がる
適切にお口のケアを行うことにより、虫歯や歯周病など口腔内のトラブル減少にも繋がります。
歯周病によって入れ歯がうまく固定されず、歯茎と入れ歯の間に食べ物が挟まり痛みを感じてしまうといった症状の改善が期待できます。
また、適切なお口のケアは、口の中の細菌が要因で発症する誤嚥性肺炎や感染症などの予防にも繋がるでしょう。
嚥下(えんげ)の際に口内の唾液や食べ物が誤って気管に入ることにより肺の中で炎症を起こす誤嚥性肺炎は、高齢者の死因の多くを占めている恐ろしい病気です。
誤嚥性肺炎の他にも、虚血性心疾患や感染性心内膜炎などの口内の細菌により全身疾患を引き起こすという恐れがあります。
お口の中の汚れや細菌を取り除き清潔に保つことにより、これらの病気を発症するリスクが低下します。
その他にも、お口のケアで舌の汚れを綺麗に取り除くと、唾液分泌がよくなったり味覚が改善したりする場合もあるでしょう。
口の開け閉めをすることで脳に刺激を与える
味覚については、唾液や水に溶けたものしか感じることができないので、舌に汚れが付いていると味を感じにくいです。
お口のケアにより味覚を改善することができれば食欲増進が期待でき、低栄養状態や脱水症状の予防にも繋がります。
また、お口のケアにより口と舌の動きがよくなることで、発音がよくなって円滑なコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
口周りの筋肉をほぐすマッサージにより、表情が豊かになってコミュニケーションが活発になることもあります。
口内環境がよくなると、人と話す際に気になる口臭を減らせるのもメリットもあります。
口の開け閉めや咀嚼することにより脳に刺激を与えて、脳の活性化に繋がるとされています。
噛むという行為で脳に刺激を与えると、記憶を司る「海馬」の神経細胞が増えて認知症の予防にも繋がるとされています。
つまり、お口の中の健康が認知症の予防に影響を与えるということです。